BOB は流行りで、流行じゃない。
「最近、ボブって流行ってますよね」
お客様との会話の中で度々出てくるワードです。
答えはYESなのですが、色々考えてしまうとそのまま頷くのも違和感がある『ボブが流行っている』という表現。
夏の訪れと共にまたBOB人口が増えてきているので、今日はお客様ヘアのBOBコレクションを載せつつ、そのボブのトレンドについての話をしてみようと思います。
全体のBOB人口はとても増えました。でも、それは一過性のものではなくて定番になりました💡
BOBがマイノリティだった15年前…
今からさかのぼること15年
2006年 サッカーワールド杯 ドイツ大会でジーコ率いる日本代表が無勝で終わり、中田英寿が全盛期のまま大会の終了と共に29歳で引退を発表したのがちょうどいま頃⚽
ファッションは「コンサバ・フェミニン系」「赤文字系雑誌」の流れが強く、蛯原友里さん&押切もえさんを代表に、レイヤーの入ったロングヘアが流行っていたので、この頃はボブにする方はとても少なく、ショートやボブは ”こだわりを持ったマイノリティ” のイメージさえありました。
モテる・愛される そういうワードに求心力がある時代です。
令和になった今とは価値基準がかなり違いますよね(笑)
そのれからAneCanが派生して、VERYやSTORYの勢いが強くなって、コンサバ系ファッションが絶頂を迎えた所からピークアウトしていきます。
徐々にファッションは外国人風を意識したセレブ系や、ちょっとカジュアルダウンしたものにシフトして、JJやCanCamの人気をViViが超えるようになったりと、流行りの軸が変化していきました。
本格的にBOBが増えてきたのは7年位前から(個人の肌感覚)
INSTAGRAMの影響が大きいと思われます。
BOB[やショートの方がヘアスタイルとしてあの正方形の画面には映えるので、素敵なボブヘアの写真を美容師は積極的に投稿し、ユーザーもその画に触発されてボブにしたいと思う人が増えました。
流行りだとしたら2~3年で消費されてしまうのがファッションですが、ボブは「定番化」しましたね。
ボブってとても機能的ですし、とても日本人の骨格や髪質との相性が良い。
ずっと長くしていると肩上まで切るのに不安を抱きがちですが、扱いが楽なヘアスタイルなので一度切るとその楽さに病みつきになる方が多いです◎
ボブにしてから伸ばしてみたけど、またボブに戻そうかな。
そういうリピートBOBの比率も高いこともあり、もはやBOBは流行ではなくて定番になりました。
お客様のボブコレクションをご覧ください
BOBとショートボブとショートカットの定義は曖昧
丸みの付け方や軽さの入れ方でショートカットの雰囲気にもなりますが、どこまで切ったらショートでショートボブでボブなのかの定義はあまりハッキリとは決まっていません。
BOB のデザイン的な特徴は、真っ直ぐなアウトラインですね。
このライン感も強弱がありますし、ボブの中にもレイヤーが入っていたり、外ハネになっていたり、毛先に動きがあるデザインも在ります。
まとめサイトなどに書かれているヘアスタイル情報は、大学生がバイトで書いている記事も多く、その内容をすべて鵜呑みにしてしまうと危険な感じがします。
バッサリと切ってイメージチェンジをする際に、「BOB」「ショートボブ」という言葉だけでは美容師に自分自身のイメージや気分が伝わっているか不確実性が高いです。
なので、複数のイメージ画を用意したり、ここまではOKでこれはNGという枠組みを事前に決めて伝えておくなどの工夫をすると良いと思います。
カットは心を込めて丁寧に行います。
会話をしながらも全集中です。
色々と質問をするのは、カットの軽さやニュアンス具合のチューニングをするためにも必要です。
ボブは富井のヘアカラーを綺麗に見せてくれる形でもありますし、私のカットの良し悪しを図る基準のデザインでもあります。
身近な大切な人に「イイね!」と言ってもらえるようなBOBをNoveLinaから発信していきたいと思う6月のスタートでした。
ナチュラルな矯正ストレートとこだわりのカットで、ここまで自然なボブになりました◎
HAYASE